12-141213154509
乗客たちが下船の準備をはじめるごろ、ジェイコブは降下の途中、軽いトランス状態に入ってしまったことを思いだして、愕然とした。あのとき、おれはケプラーの上着につかまった。均衡飲食
くようにして身を起こした。新しい姿勢をとると、マーティンの目をまっすぐ見すえて、
「わたしは、彼らのことなど、気にしてはいない。ファ・ギンは、消極的、なロマンティストにすぎない。デムワは、愚か者、のように見える。ファ・ギンの友人は、みんなそうだ。
 そうではなく、もっと気になるのは、いまや基地の、トラブル・メーカーとなった、ふたりの存在だ。ここにくるまで、知らなかった、ことだが、基地のスタッフには、ひとり、チンプがいるな。彼とあの、ジャーナリストは、われわれがここに、到着して以来、たえずやっかいごとを、巻き起こしている。ジャーナリストのほうは、基地の要員たちに、無視、されて、騒ぎたてているし、チンプのほうは、しじゅう、カラにまとわりついて……あれを、〝解放〟、、ありさまだ。こんなことでは……」
「カラが命令をきかなくなったんですか? たしか、彼の奉仕期間は……」
 ババカブはばっと椅子からとびあがると、シュッと息を健營營養餐單 吐きだし、鋭い歯をむきだした。「話の、途中で、口をはさむな、この、人間、めが!」マーティンの隠えているかぎり、ババカブの地声を聞いたのは、これがはじめてだった。キーキーというかんだかい怒声は、ヴォーダーからのことばを圧して、耳に痛いほど響いた。
 しばらく、マーティンは身も心もしびれたようになって、身動きもできなかった。
 ババカブのこわばった姿勢が、徐々にリラックスしはじめた。ほどなく、逆立った毛皮は、ほとんどもとのようになめらかにもどった。
「謝罪、しよう、人間=マーティン。原始的種族が、こ健營體重管理のような、ささいな過失を犯した、からといって、激昂するぺき、ではなかった」
 マーティンは音をたてないよ